2009年 01月 09日
![]() 「写真は、記録というより記憶に近いもの。 移ろいゆく瞬間から、永続するもうひとつの時間をつくり出すこと。」 「CAT THEATER」を端的に表現した上野昌子さんのコメントです。 上野さんは、毎年同じギャラリーで、同じ時期に写真展を開催されてます。 そして、一貫して銀塩モノクロ写真での猫写真に拘っています。 (モノクロでも「銀塩」とあえて言わなければならない時代になってしまいました、、、) モノクロフィルムからモノクロペーパーに焼き付けられた、かつては当たり前だった「銀粒子が生み出す黒」は、インクの黒に馴れたデジタルな目にはかえって先進的にすら感じることでしょう。 「CAT THEATER」には、とても不思議な写真がちりばめられてます。だまされないで下さいね。(良い意味ですよ!) 昨年までのシリーズ(劇場)では、フィルムでの撮影なのに引き伸ばしの段階で合成された写真がごく自然に混ぜてありました。Photoshopでの合成は、「自然に見せる為にごまかす」からますます不自然になるんですが、フィルムでの合成は、不自然なのが返って自然なんですよ。その辺りが人間の目の厄介な所でもあり、凄いところでもあります。美術学部卒の上野さんにとっては、ごく自然な写真表現のひとつなんでしょね。 そして、今回の劇場の幕が開いてビックリ! 今回は、全ての作品が縁あって同居する事になった推定14歳の愛猫写真。 しかも、全てが自宅での撮影なんです。 「自宅で?」 作品を見た者は、大抵そう思うでしょう。 それもそのはずです。 今回は、プリント時の合成じゃなくて、もっと古典的な手法を用いて撮影されてます。 ご自身も、こうして作品群にしてみるまでは、不安だったそうです。 なにせ、毎年このシリーズを楽しみにしているファンも沢山いる訳で、 今回はガラッと手法を変えて良い意味で裏切ってくれた訳で、でも、それが本当に成功だったのかは、幕が開いてみないと判らなかったわけですから。 どういう秘密があるかは、これからご覧になられる方々の為に此処では触れません。 会場で上野ワールドに触れて下さい。 上野さんはアナログ写真家らしく、パソコンは好きじゃないそうです。なので、HPやブログへのリンクは有りません。おまけにギャラリーJyさんもHPが無いのです!あっぱれ! なので場所はこちらで御確認下さい。 「CAT THEATER」上野昌子写真展 会場: ギャラリーJy 東京都港区北青山2-12-23 Uビル1F (青山ベルコモンズ裏) 会期: *1/15写真展を拝見して一部加筆しました。*
by tokyonekogatari
| 2009-01-09 01:12
| 猫の写真展 ご紹介
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