「写真を撮る」という行為には、展望が必要だ。
目標無くただ撮っていても、「ただ画像が増えていく」だけだと思う。
それはそれで もちろん写真。
写真を撮る行為そのものが楽しいのだから、それはそれで良いんじゃないかな。
でも、「記録写真」と「記憶写真」は似て非なる写真だ。
そこに想い到った写真家は、必ず壁に突き当たる。
『自分らしい写真って何だろう?』
『自分の写真って、本当に人様に見て頂く価値があるのだろうか?』
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唯一、客観的に、しかもタダで「自分の位置」を確認できる方法がある。
「公募の審査」
写真は競争じゃない。
だけど、ごく一握りの人にしか与えられないポジションをめぐる熾烈で、そして、相手が見えない孤独な戦いが「公募の審査」だ。
「猫の写真じゃ無理だよ。相手は犬猫写真じゃないんだから。」
幾多の落ちた人たちは、きっとそう信じたかったはずだ。
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今回ルデコで共催する名古屋3人組の一人「猫ろじっく」の蔵人さんが10月に「ニコンサロン bis」で写真展を開催する。
彼は自分のポジションにいつも不安を感じながら、それでも現実を見ようとした。
「公募ギャラリーでの個展」を視野に捉えた時から、彼のストーリーは始まったんだと思う。
謙虚な彼は、もの静かな野心家だ。
3階の3人展に「ニコンbis作家」のお墨付きが奢られた。
5階の僕らも、、、頑張らねば!